さて、仕入れに行ったときに下記の3アイテムを見つけたとします。
あなたならどれを仕入れますか?
価格は全て同一、そうですね、仮に800円としましょう。
①新品のノーブランド(定価2,980円)
②ボロボロのハイブランド(定価39,800円)
③中古のプチプラブランド(定価4,980円)
・・・正解は、
大当たり! ②ボロボロのハイブランド(定価39,800円)
小当たり! ①新品のノーブランド(定価2,980円)
仕入失敗! ③中古のプチプラブランド(定価4,980円)
です!
もちろん、あらゆるケースに当てはまるわけではありませんが、ある程度古着転売をしている経験者の方なら賛同していただけると思います。理論ではなく、経験から導き出した傾向です。
以下、予想落札額とかんたんな解説です。
■ボロボロのハイブランド(定価39800円)
⇒2000円~5000円落札
まず、オークションという販売チャネルの性格上、ブランドネームが通ったアイテムは、それだけで閲覧数が上がります。加えて、ブランドの固定ファンがおり、いついつのシーズンのどういったアイテム、というくくりで探していることもあります。ブランド好きな方は、デザインや着心地等ではなく、そのブランド自体に惚れているので、またコレクションという要素も加わり、状態が悪いものでも、不思議と売れていきます。
■新品のノーブランド(定価2,980円)
⇒1,200円~1,500円落札
オークションで買い物をするという方の中にも、根強く中古品に対して抵抗のある方がいます。そのような方々は、まず新品で検索をかけますので、そこに引っかかります。加えて、すべてのブランドを網羅している人は売り手にも買い手にもいないので、自分にとっての「ノーブランド」が、誰かにとっての「お気に入りブランド」である可能性もあります。汚れやダメージ等の状態についても気にしなくて良いので、新品は常に仕入れのときに注意を払うべきアイテムです。意外と売れていきます。
■中古のプチプラブランド(定価4,980円)
⇒500円~1000円落札(落札されずに滞留在庫になる可能性あります)
これが一番いけません。プチプラブランドとは、クオリティーが低く価格は安いのに、宣伝にお金をかけてあたかも「ブランド」っぽく振る舞っているアイテムです。
「某リーズファーム」とか、「某ハイフンワールドギャラリー」とか、「レイ某ズン」とか、そんななんちゃってブランド達です。そもそもの定価が安いので、セール時期には、直営店やオンラインで50~70%オフなどにもなり、値段がそれほど変わらないのにわざわざ中古のものをオークションで購入する意味がありません。
ただ、リサイクルショップに行くと、この手のアイテムが大量に出回っているので、転売屋は気をつけましょう。
品質がしっかりしている分、まだユニクロや無印の方が仕入れる価値があります。
以上、私見でした。
ちなみに、写真はフランスの高級シューズブランド、クリスチャン・ルブタンです。知人社長から預かり出品したのですが、購入価格の1/5程度で落札されました。
知り合いの不用品をかき集めて出品するのも手のひとつですよね。
はじめまして、いつも楽しく拝見させていただいております!
返信削除ブログを再開していただいてほんとに嬉しく思います^^!
質問なのですが、「トレンドでもない普通の商材を、宣伝や見せ方によって売っていくことは可能と思いますか?」
筆者様の主観的な考えでいいので教えてください(^^)
古屋 様
返信削除はじめまして!
コメントありがとうございます。また、いつもご覧いただいているとのこと、とても嬉しく思います。
今回のご質問「トレンドでもない普通の商材を、宣伝や見せ方によって売っていくことは可能と思いますか?」ですが、これはPRやブランディング関係のお話になりますね。普通の商材というからには、特に古着に限らないということですよね?
大枠での回答と、具体的な回答に分けさせていただきます。
1)大枠での回答
可能だと思います。
私はメガネをかけているのですが、数年前に「メガネのシャンプー」なんていう商品が出ました。メガネをかけている方なら誰でも分かると思うのですが、はっきり言ってメガネ専用の洗剤なんて、不要です。開発、流通、消費までまったくの無駄です。石鹸や普通の台所用中性洗剤で十分です。
ただ、いまだに店頭で見かけますし、スーパー銭湯などの洗面台に、化粧水や綿棒、ヘアケア剤などと一緒に「あたかも生活に必要であるかような顔つきで」並んでいます。
また、これは子育てママさんのマニュアル本でよく書かれていることですが、乳児用、幼児用の専門商品のほとんどは無駄で不要です。他のアイテムで代用できるものがほとんどです。「赤ちゃん用〇〇」とかですが。
なにが言いたいかと言うと、私たちの生活に本当に必要なものなんて、究極のところ「衣・食・住」の3点しかありません。その他はすべて嗜好品、ぜいたく品です。
普通の商材どころか、「本来なら要らない商材」です。それを宣伝や魅せ方であたかも必要であるように、便利であるように見せかけて、消費者に買わせているのです。
現代社会では消費者はモノを買って消費しているのではありません。
多くの場合、情報を買って、消費しているのだと思われます。
2)具体的な回答
当ブログの目玉である古着に限って回答させていただきます。
古着でも、「トレンドでもない普通の商材を、宣伝や見せ方によって売っていくことは可能です」。
ただ、ファッションにおいてはトレンドがかなり重要な要素ですので、キャッチコピーやイメージの持たせ方が売れ行きを左右すると思います。
以下、私の経験から得られた具体例です。
ある日、行きつけのリサイクルショップで大きなライオンの絵柄が描かれた、紫色のセーターを見つけました。
とても今のトレンドに合うようには思えませんでした。
定価は15000円程度、状態は新品に近く、売値は500円でした。
結論から言うと、出品してから1カ月程度で2500円で落札されました。
弱点を売りにこのようなタイトルと説明文を書きました。
「バブル時代の遺物★雰囲気たっぷりセーター★オラオラ系にも」
「説明文:バブル期のゴルフ雑誌から飛び出してきたようなインパクトある絵柄。『あの古き良き時代』がお好きな方にはピッタリの懐かしアイテムです。モノ自体はとても良いので、ルームウェアとして、またパーティー等でのコスプレにも活躍します!」
以上、経験から回答させていただきました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
永山
お返事ありがとうございます!
削除具体的な例まで挙げていただいて、とても分かりやすかったです!
すごく柔軟な考え方をお持ちなのですね。自分にはライオンロゴのセーター、売り切る自信がありません!笑
いろいろな視点から物事を考えるのが大事だと気付かされました(><)
また更新楽しみにしております!ありがとうございました!
古屋 様
削除少しでもご参考になったようでしたら幸いです。
世にはいわゆる「情報商材」という形で色々なデータや理論がはびこっておりますが、このブログでは、徹底して「実際に自分が行動して分かったこと」だけを記載する予定です。
またお立ち寄りいただければ幸いです。
永山
ゴルフ雑誌から飛び出してきたようなインパクトある絵柄wwテラワロスw
返信削除面白い!
自分もレトロ系とか昭和系とかでネタっぽい服を仕入れることあるよ。
こんなん言ったもん勝ちやしな。
不要商材といえば100円ショップの企画力ってすげえなと思う。
「コレあったら便利そう」とか思っちゃうしね。
ドンドンダウンってまさになんちゃってブランドばっかだよねえ。某アースミュージックとか。
毛玉だらけのニットを2000円とかで売っててビビるよ。
陽さん
返信削除コメントありがとうございます!
古着ビジネスの先駆者、陽さんにお褒めのお言葉をいただけるとは、光栄です!
ほんと、仕入れしてるときになんちゃってブランドに指が引っ掛かると、思わず舌打ちですよね。
もちろん、なんちゃってブランドも新品が100円で売られていたら、ちゃっかり仕入れちゃいますけどね(笑)
永山